こんなお悩みを解決します。
RPAを効果的に使用するポイントを、実際に私が実務を通してRPAを導入した実例を用いてご紹介します。
▼この記事を書いているひと
最近はやりのDXを推進するため、RPA業務にも従事していました。
RPAは使えないのか?
RPAが使えないかというと、RPAを導入しようとする業務内容次第であるのが本音です。
RPAはうまく使うことができれば抜群の効果を発揮することができる一方、うまく使用することができず、せっかく購入したRPAツールがほったらかしになっている場面が多いです。
富士通Japan株式会社のアンケート結果によると、RPA導入後にやめてしまった上位3つの理由として
1.対象業務が決まらなかった
2.ツールの選定ができなかった
3.必要性が理解されなかった
となっていることがわかっています。
出典:富士通Japan株式会社
RPA導入前の検討が足りずにライセンスを買ってしまった結果、有効活用されることなく導入をやめてしまった企業が多いといえるでしょう。
RPAを導入する前には事前検討でポイントをおさえておく必要があります。
おさえておくべきポイント
RPAをうまく利用することができる条件としては以下項目を満たしているかがひとつのポイントになります。
ポイント
1:誰がやっても同じ結果になるように手順が確立されている
2:例外的な処理が少ない
3:RPAに投入するデータのフォーマットが整っている
ポイント1:誰がやっても同じ結果になるように手順が確立されている
RPAは機械が作業を実施するため、人間の意図をくみ取ることができません。
〇〇さんじゃないとこの仕事はできない!といった状態である場合はまず作業携帯の見直しをする必要があります。
だれがやっても同じような結果を出すため、手順書をもとにRPAのシナリオを作成していきます。
手順書に掲載されていない処理をすることができません。
RPAを導入する際には、事前に作業の手順を確認しましょう。
ポイント2:例外的な処理がたくさん発生する作業でないか
手順を確認して例外的な処理がたくさん発生していないか確認しましょう。
あまりに例外的かつ臨機応変な対応が必要な作業は自動化困難です。
それぞれの条件ごとに処理を実行することはできますが、例外処理が多すぎる作業には向きません。
条件分岐で分岐後の処理が確定している場合は自動で処理することは可能です。
ポイント3:RPAに投入するデータのフォーマットが整っている
csvなどのデータを使ってシステムに投入する作業を自動処理することができます。
しかし、csvなどの記載ルールが決まっていないと処理をさせる際に効率的な処理をさせることができません。
データのフォーマットが決まっておらず無作為に記載されている場合、まずはデータの記載方法・データのフォーマットを整える必要があります。
RPAが効果的な使用例
場面1:定期的なパソコンの設定業務
毎回新しい人のためにパソコンの設定をする必要がある場合、同じような作業を
定期的に実施する必要があります。
何度も同じ作業を都度実施する必要がある場合、RPAを使うことによって手間のかかる作業を自動的かつミスなく実施することができます。
迅速に複数台のパソコンに同じ設定作業を実施する場合はぜひ検討してみましょう。
ただし、複数台のパソコンにRPAを使用する場合は、ライセンスの取得方法などを事前に確認しておき一番コストを抑えることができるプランを選択する必要があります。
プランに悩んだ場合は、販売元に問い合わせましょう。
場面2:データファイルを使用したシステム投入業務
データをシステムに投入していく業務に有効です。
具体的には、処理速度の向上やミスの削減で効果を見込めます。
csvを読み込ませて実行するだけで、自動でデータを処理してくれます。
自動化によってひとが実施していた作業を減らし、他のクリエイティブな業務に時間を割くことができるようになります。
場面3:特定の時間での情報収集作業
毎日特定の時間に処理する場合、処理のし忘れなど人為的なミスが発生する可能性があります。
特定の時間に処理を開始する設定をすることができるため、RPAをインストールさせている機械が起動している限り定期的に作業を実行することができます。
平日・休日関わらず毎日定時に作業を実施しなければならない場合、ひとを雇って作業を実施しているとコストがかかってしまいます。
その代わりにRPAを常に実行しておくことで、運用に必要なコストのみで作業を実施してくれるため有効です。
RPAの効果が見込めない使用例
場面1:RPA実行用のPC(サーバ)環境がない
RPAを実行したいけど、実行するパソコンやサーバの環境がないとRPAは実行できません。
例えば、ある時刻に特定作業を自動実行してほしい場合、常時動作しているパソコンやサーバの環境が必要になりますので、その実行するための準備ができないにも関わらずRPAのライセンスを買うと無駄になってしまいます。
目的を明確にし、あらかじめRPAを実施する環境を準備できるか確認しましょう。
場面2:人の経験に依存したシステム投入
人の経験に依存した作業のままでは自動化不可となります。
人の経験に依存してしまうと、長年の経験の勘頼みになってしまい再現性がなくなってしまうからです。
人の経験に依存していた作業を手順に書き落とすことが可能であるかどうか吟味する必要があります。
手順にまで落とし込むことができ再現性を確保できたらOKです。
場面3:物理的なトラブル対応
RPAはWindowsやMAC、Linuxなどで動作することが可能です。
物理的な問題に関して、RPAではどうにもなりませんのでひとが対応しないといけません。
まとめ:RPAを有効活用していこう!
本記事ではRPAの有効活用方法に関して解説しました。
RPAは業務内容によって使える場面はあります。
事前検討のポイント
ポイント1:誰がやっても同じ結果になるように手順が確立されている
ポイント2:例外的な処理がたくさん発生する作業でないか
ポイント3:RPAに投入するデータのフォーマットが整っている